やっぱり世の中には「絶対善」なんてなかったんだね。>弾さん

「仕組み」

それは特効薬であり、劇薬でもある。

その「仕組みのしくみ」を理解したければ本書は外せない。

私の本棚にはまだ無かった。「仕組み」をこれほどまでに解体した本は。

本書、「小飼弾の「仕組み」進化論」は、仕組みハウツー本ではなく、仕組みの危険性を十分理解してから使いましょう、と仕組みを解体して解説する内容となっている。

目次

Part0 仕組み作りが仕事になる

Part1 仕組みの仕組み 仕組みを作る前に知っておきたいこと

Part2 仕組みを作り直す 目の前の仕事を20%の力でこなす仕組み

Part3 仕組みを使う 仕組みのコストとテストを考える

Part4 仕組みを合わせる チームで仕組み合うために

Part5 仕組みと生物 「新しい仕組み」を作るヒント

Part6 仕組みの未来

あとがき 本書ができあがるまでの仕組み

1つ目の「仕組み」を読み始めてすぐ、本書自体に隠された2つの「仕組み」に気づいた。

「おもてなし」と「この章のポイント」だ。

おもてなし

前著「弾言」で、「弾本なら横書きでも可」だったけど、やっぱり縦書き(・∀・)イイ!!!

それにしても、やけに読みやすい。いや、素晴らしく読みやすい。

この読みやすさは中島さんが言う所の「おもてなし」が仕組まれているから。

フォントの大きさ、上下の余白、見出しと差込図のバランス、内容には1mmも関与しないが、「人は外見じゃない」けれど「外見が悪いと中身まで悪く見られてしまう」ことを意識するのはすべてにおいて大切なのだと感じる。

この「おもてなし」が仕組み1だ。

この章のポイント

そして仕組み2。

「この章のポイント」を採用したのは、yuguiさんの影響?と勝手に推測してみるが、章を読み終えた直後に要点を繰り返すことで、伝えたいことがより明確になり、強く残る。

この2つにより、本書からは「どう読ませてやろうか」という著者のソウルがびんびん伝わってくる。

ソウル(魂)とは何か?それはLife is beautiful: ソウル(魂)のあるもの作りを参照。

仕組み本はもう何冊も持ってるよ。って人ほど買い

本書は、読了後本棚に飾るタイプの本ではなく、いつもそばにあってほしいような、リファレンス本に近い。

そのリファレンス本という意味で言えば以前紹介した『ラクをしないと成果は出ない』と類似した本と思われるかもしれないが、むしろ逆で、そういう「仕組み」の良い部分を前面に押し出している現状『仕組み絶対善』(仕組みが右向けと言えば右向くような)に警鐘を鳴らすのが本書だから。

『ラクをしないと成果は出ない』を読んで - ポジろし

本書でもっとも感銘を受けた部分をご紹介。

(p.161)一度使った仕組みは、失敗も含めて手放さない

仕組みを捨ててしまうと、それをもう一度生み出すには並大抵ではない苦労が必要になります。

使える「仕組み」だけ持ってるのではまだ下の下。

使えない「仕組み」をその何倍も持つことで、新しい「仕組み」を生み出す。

使える仕組みを正しく使うことは重要。それにもまして、使えない仕組みが「なぜ使えないのか?」を知っていることは、さらに貴重なのだということですね。

私も職業柄か、グッドノウハウより、バッドノウハウに助けられる事が多いので、あらためて肝に銘じておこうとおもいます。

「仕組みを知り己を知れば百戦危うからず」

本書は、それを助力するように仕組まれています:)